「日本語の乱れ」が指摘されて久しいが、こうした語感に対する憂いは今に始まったことではなく、古くは『枕草子』にも若者の言葉の乱れを嘆く一節がある。
特に近年では「ディスる」や「告る」などのように、ある言葉に“る”という言葉をつなぎ、動詞化する傾向が見受けられる。
しかしこの造語法は新しいものではなく、江戸時代にも使われていたという。
この非常に興味深いツイートを、日経新聞 記事審査部の公式アカウント(@nikkei_kotoba)が公開したことが話題となっている。
「告る」「ディスる」のような名詞+「る」という造語法は江戸時代からあったようです。辞書編集者の神永暁さんの「さらに悩ましい国語辞典」(時事通信社)によると、「お茶漬けを食べる」という意味で「茶漬(ちゃづ)る」という語があり、「茶漬っていこ」のように使われたそうです。(雅)
— 日経新聞 記事審査部(校閲担当) (@nikkei_kotoba) 2017年9月26日
日経新聞 記事審査部のツイートによれば、「お茶漬けを食べる」という意味の「茶漬る」という動詞があり、こうした使い方が江戸時代から存在したことが国語辞典にも記載されているという。
現代用語だと思いがちなこうした表現が、意外に古くから使用されていたというトリビアに、様々な反応が広がっている。
Twitterの反応
「牛耳を執る」を「牛耳る」と略して広めたのが夏目漱石なんて話もありましたね
— かまぼこ (@kazudake) 2017年9月26日
「羽織を羽織る」ってのもそうなのでは…
— くーみん@裏稼業垢 (@URAKUUMIN0306) 2017年9月26日
まあ、「サボる」は、語源の「サボタージュ」がかすむほど、見事に日本語化したわけで。
— Mtodo (@Mtodo) 2017年9月26日
「グーグルで検索する」が「ググる」になるように、ドイツ語でも「googlen」というグーグルを動詞化した言葉が使われている、と聞いたことがあります。国や時代が違っても同じようなことを考える人はたくさんいるのかも。
— だいコーン魅利音 (@Icb1i7iJxDKycXk) 2017年9月26日
なお余談ながら、仏教では死を「寂滅(じゃくめつ)」と表現したりするので、お寺の住職さんなんかは檀家さんが亡くなることを「寂(じゃく)る」といったりする https://t.co/PSocdbf8Ky
— 國學院大學あをひとくさの会 (@awohitokusa) 2017年9月27日
慮る(おもんぱかる)も
「パカる」で良いと思うのですw— バロン・ジョニー・アントシアネット (@Johnny_Anthocya) 2017年9月26日
告るやディスる等の言葉は、言葉の乱れではなく「言葉の進化」です!
言語学の大学教授が仰っていたから間違いない!
— ヨ•カミナガイ (@14285714) 2017年9月26日
※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。
記事提供:ViRATES
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