先行指標は好調!前回の賃金上昇は寒波の影響との声
それでは、いつものように先行指標や事前予想値、注意すべきポイントなどについて解説していきます。まずは先行指標から見ていきましょう。

先行指標の結果(数値はいずれも速報値)
先行指標の数字は、全体的に好調をキープしています。ISM(米供給管理協会)の調査における非製造業部門の雇用指数は前回から大きく下回っているものの、1月分が良すぎただけであり、分岐点となる50.0ポイントは大幅に上回っているため、特段問題のある数字ではありません。
まずまず好調な数字が並んでいるので、市場の期待感としてもそこそこありそうです。ですので、事前予想値を下回ってしまうようだと、少なくともあまりポジティブには受け取られないでしょう。
そして、最も注目すべき平均時給(賃金上昇率)については、前月比+0.2%・前年同月比+2.8%と、こちらもしっかりとした伸びが期待されています。
ちなみに、前回の1月分は前年同月比で+2.9%という伸びを見せ、市場に衝撃が走る結果となりましたが、寒波の影響による労働時間の減少が時間換算の平均時給を押し上げたという指摘もあります。
今回は寒波の影響がなくなり、労働時間は前回よりは伸びることが予想されるため、そんなに過度に賃金の上昇を織り込まなくて良いと考えています。しかし、逆に労働時間が伸び、かつ賃金も上昇という結果になれば、いよいよ賃金インフレは本物という見方で相場が荒れる可能性がありますので、労働時間の推移にも注目しながら結果を分析する必要があるでしょう。