「利益をもたらす期間」に着目せよ!
クラウド事業だけではありません。現時点であまり利益の出ていない小売ビジネスもバフェットやバークシャーのメンバーを惹きつけた可能性があります。
アマゾンがEコマースの覇者であることは、もはや論を俟たないでしょう。拡大を続けるEコマースの世界でこれだけの地位があれば、そう簡単に覆されることはありません。
「簡単には覆されない」ビジネスは、長期にわたって利益をもたらし続けます。そして、企業の価値は将来もたらされる利益の総和ですから、利益をもたらす期間が長ければ長いほど、価値は大きくのなるのです。
例えば、10億円の利益が10年続く企業の価値は100億円しかありませんが、30年続くなら300億円となります。つまり、前者の適正PERは10ですが、後者は30になるということです。(実際はもっと複雑ですが、説明のため単純化しています。)
アマゾンがEコマースの覇者であり続ける限り、利益をもたらす期間は長いと考えられます。もし今後30年同社がトップを走り続けるとしたら、現時点のPERが65倍でも決して割高ではないと言えるのです。
このように、利益をもたらす期間に焦点を当てれば、20年、30年先の未来を見据えた投資ができます。これでこそ真の長期投資と呼べるでしょう。
アマゾンへの投資から、長期投資の真髄を学ぶことにしましょう。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2019年5月8日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。