先行指標はまずまず良好で雇用統計もしっかりした数字が期待されるが…
先行指標は赤字が目立ちますが、ADP雇用報告は前回が4年8ヵ月ぶりの高水準と強すぎただけですし、新規失業保険申請件数は、引き続きかなりの低水準で問題のない数字でしょう。

先行指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
出色だったのはISM(米供給管理協会)が発表した2月の非製造業指数でしょう。総合指数は1年ぶりの高水準であり、雇用指数も7ヵ月ぶりの高い数字となっています。
製造業も前回から改善していますし、米国経済の大部分を占めるサービス業で強い数字になったことは心強いですし、基本的に今日の雇用統計もまずまず問題ない数字が期待されるでしょう。
一方で、ここ最近の市場の反応、相場の値動きというのは、良い数字に対してはあまり反応を見せておらず、コロナウイルスの影響を受ける前の数字と見なしている感があります。
したがって、今回の雇用統計で予想並みの問題のない数字が出たとしても、無視される可能性は大いにあるでしょう。
逆に、予想を下回ってしまった場合、いつも以上、過度に反応するパターンになりそうですから、そのつもりで今回のイベントを想定しておきたいところです。
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