「あなたには、すでに顧客がいる」
「自分の商品、サービスなどといっても、私には特別な技術などありません」という人も多いでしょう。しかし、サラリーマンをやっている方であれば、必ず何かしらの技能をお持ちです。なぜなら、会社はすでにあなたの技術にお金を払っているのですから。
あなたにとって、会社とはいわば顧客です。副業をするに当たっては、「顧客を再定義する」必要があります。逆に言えば、顧客を変えることで、上手に副業を成り立たせるのです。
たとえば、あなたがコールセンターにお勤めなら、サラリーマンとしてのキャリアの発展形は、教育係や現場監督などになるでしょう。この対象をお勤めの会社から中小零細企業に切り替えることで、新入社員の電話対応研修を引き受けたり、電話秘書サービスを受注したり、といったビジネスが考えられます。
中小企業庁が発表した『中小企業白書2019年版』によると、日本企業のうち、大企業は全体のわずか0.3%に過ぎず、99.7%は中小企業が占めています(2016年の数字より)。個人事業主のほうが受けやすいような小さな需要が世の中にはたくさんある、ということです。
自分の技術を業として始める際に、つい副業紹介サイトなどに登録して手取り早く換金してしまいがちですが、これは自らの技術を競りにかけて安売りすることであり、差別化とは真逆の発想です。
自分の時間を何に使うか?
“副業”というからには、もともと本業があることが前提になっています。サラリーマンで普通の生活は維持できるものの、このままだと納得いく人生にはならない気がするから、副業を始めたいわけです。
だから、少しばかり時間がかかったとしても、最初にしっかりと自分のビジネスの基盤をつくることで、息の長いビジネスを築き、それを差別化に繋げていきたいものです。
なにかと不安が多いサラリーマンという戦艦は、この先沈み行く可能性だってゼロではありません。いざそうなっても慌てないように、自らの手で漕ぎ出す小舟が個人事業です。不安もあると思いますが、一度漕ぎ方を覚えると、時代の波に乗って小回りをきかせることもできますし、いくつかの舟を同時に舵取りすることも可能になります。
制度や会社の思惑に右往左往せず、自分の定年は自分で決めることができる個人事業を持つことは、最高の老後戦略です。
老後における隠れたリスクである「退屈リスク」にも効力を発揮します。いまから準備を始めましょう。
新刊情報:『サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます』
本特集は、この記事の著者・俣野成敏さんの新刊『サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます』をもとに構成されています。副業を検討されている方、副業を成功させたい方にとって参考になる具体的なノウハウが解説されていますので、ぜひお手にとってご覧ください。

『サラリーマンを「副業」にしよう 「給料袋」もう1つ増やす方法、教えます』
(著:俣野成敏/刊:プレジデント社)
<初月無料購読ですぐ読める! 7月配信済みバックナンバー>
※2020年7月中に初月無料の定期購読手続きを完了すると、以下の号がすぐに届きます。
- 【Vol.174】「事前に知っておきたい“副業で他人と差をつける”方法」〜新刊発売記念特集(2)〜(7/11)
- 【Vol.173】「事前に知っておきたい“副業で他人と差をつける”方法」~新刊発売記念特集(1)~(7/1)
※有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』好評配信中! ご興味をお持ちの方はぜひこの機会に初月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
<こちらも必読! 月単位で購入できるバックナンバー>
※初月無料の定期購読のほか、1ヶ月単位でバックナンバーをご購入いただけます(1ヶ月分:税込550円)。
- 【号外】「クラウドソーシングに登録すれば副業を始められる」ってホント?(6/27)
- 【Vol.172】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(16)」〜P・F・ドラッカー氏編(2)〜(6/21)
- 【Vol.171】「お金と上手に付き合う方法(2)」~家計簿診断は、あなたの財布の通信簿?!~(6/11)
- 【Vol.170】「金融のプロは、どこを見ているのか?」~最新・世界金融事情を俯瞰する(2020年6月)~(6/1)
- 【Vol.169】「緊急特集・歴史を学べば見えてくる!」~“アフターコロナ”の世界で生き抜く方法~(5/21)
- 【Vol.168】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(15)」〜P・F・ドラッカー氏編〜(5/11)
- 【Vol.167】「金融のプロは、どこを見ているのか?」~最新・世界金融事情を俯瞰する(2020年5月)~(5/1)
2020年5月のバックナンバーを購入する5ebb79d2eae18
- 【号外】新型コロナウイルスが、私たちの仕事を奪い始めた?!(4/22)
- 【Vol.166】「コロナ時代の資産形成を考える」〜今の私たちにできること〜(4/21)
- 【Vol.165】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(14)」〜ジム・ロジャーズ氏編(6)〜(4/11)
- 【Vol.164】「金融のプロは、どこを見ているのか?」~最新・世界金融事情を俯瞰する(2020年4月)~(4/1)
- 【Vol.163】「お金と上手に付き合う方法(1)」〜家計簿診断は、あなたの財布の通信簿?!〜(3/21)
- 【Vol.162】「日本はパンデミックに持ちこたえられるか?」~新型肺炎が世界に与えるインパクト~(3/11)
- 【Vol.161】「盛り上がるイギリス不動産と盛り下がる日本の不動産?!」〜上昇を続けるロンドン不動産のなぜ〜(3/1)
- 【号外】「お金のない未来」を避けるために、今すぐできることとは?(2/25)
- 【Vol.160】「あれだけ大騒ぎしたブレグジットって、一体どうなったの?」〜ブレグジットが日本にもたらすものとは〜(2/21)
- 【Vol.159】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(13)」~ジム・ロジャーズ氏編(5)~(2/11)
- 【Vol.158】「金融のプロは、どこを見ているのか?」~最新・世界金融事情を俯瞰する(2020年2月)~(2/1)
- 【Vol.157】「意外に世間の副業本には書かれていない副業の始め方」〜始める前に、これだけは知っておきたい知識と考え方〜(1/21)
- 【Vol.156】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(12)」〜ジム・ロジャーズ氏編(4)〜(1/11)
- 【Vol.155】「金融のプロは、どこを見ているのか?」〜最新・世界金融事情を俯瞰する(2020年1月)〜(1/4)
- 【新年特別号】バイト掛け持ちやUber EatsはなぜNG? 2020年「本当に儲かる副業」の探し方(1/1)
- 【Vol.154】「キャッシュレス決済の最前線」〜ブロックチェーンがもたらす未来とは〜(12/21)
- 【Vol.153】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ(11)」~ジム・ロジャーズ氏編(3)~(12/11)
- 【Vol.152】「金融のプロは、どこを見ているのか?」~最新・世界金融事情を俯瞰する~(12/1)
- 【Vol.151】「世界金融危機が近づいている?!」~リーマン・ショックを教訓にする~(11/21)
- 【Vol.150】「賢人の名言から学ぼう!シリーズ( 10)」〜ウォーレン・バフェット氏編(6)〜(11/11)
- 【号外】日常的に繰り返される“情報操作”に対抗するには?(11/8)
- 【Vol.149】「投資のことから人生相談まで!」~投資の疑問に答えるQ&A集(10)~(11/1)
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年7月27日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
初月無料お試し購読OK!有料メルマガ好評配信中
俣野成敏の『サラリーマンを「副業」にしよう』実践編
[月額550円(税込) 毎月5日・20日(年末年始を除く)]
老後2000万円問題、働き方改革、残業規制、等々。政府も会社も「自助努力で生きよ」と突き放す中、コロナ・ショックによるリストラが追い討ちをかけています。自己責任の名のもとに始まった大副業時代を生き抜く術とは?『プロフェッショナルサラリーマン(プレジデント社)』『一流の人はなぜそこまで○○なのか?シリーズ(クロスメディア・パブリッシング)』『トップ1%のお金シリーズ(日本経済新聞出版社)』等、数々のベストセラーを世に送り出してきた著者が、満を持して『サラリーマンを「副業」にしよう(プレジデント社)』を発売。マネーとビジネスの両面から、サラリーマンを副業にするための情報をお届けします。