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首相官邸HPは更新停止。安倍“歴代最長”首相が第3の矢を放たぬのはなぜか?=高梨彰

放たれない「第3の矢」

元のアベノミクスのページに戻ると、第3の矢のところに「規制緩和でビジネスを自由に!!!」というキャッチコピーがあります。この言葉と共に、第1の矢ではスーツ姿だった男性が第2の矢でスーツを脱ぎ始め、第3の矢ではスーパーマンへと変身した姿が描かれています。

これ、アベノミクスの帰結を上手く示しています。財政政策が「機動的」だったかはともかく、第1(金融緩和)・第2(財政支出拡大)の矢は放たれました。ということは、現在の日本経済は、スーツ姿から上着を脱ぎベルトを外しつつある中途半端な状態です。

「株価は上がったけど、景気回復の実感はない」「景気拡大と言われ続けていたが、実は2年前から景気後退局面に向かっていた」、この状態を着替え中のアベノミクスは端的に示しています。

換言すれば、アベノミクスには「第3の矢」という成長余地が残っているとも。しかし、霞が関どころか、民間企業内でも小さな既得権益にしがみつく向きがゴマンと居ます。

この矢が放たれて初めて日本経済も覚醒すると当初は期待していたのですが、過去最長の強力政権をもってしても困難な現実を目の当たりにして、悲観が増すばかりです。

せめて現政権が終わるまでに、脱ぎかけのスーツをもう一度着直す作業くらいはやり切ってもらいたいものです。

今回のまとめ

・アベノミクスについて解説した首相官邸のサイト、含蓄ある内容です
・「3本の矢」により、スーツ姿の日本経済がスーパーマンへと変身します
・サイトの絵に従えば、現状はスーツを脱ぎベルトを外しただけの中途半端な状態です

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2020年8月配信分
  • バトルを促すアメリカ、最高値更新続く(8/25)
  • スーツを脱いだだけの史上最長政権(8/24)
  • 趣向を変えて、「同飛車大学」の説明に挑戦(8/21)
  • 哲学の無いデータ、手間掛けても使い道ありません(8/20)
  • 規模の大きな成熟した経済、緩和効果は株価だけ(8/19)
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  • 再び頼りに、景気ウォッチャー調査と銅価格(8/14)
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高梨彰『しん・古今東西』』(2020年8月24日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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