注目すべきは「テスラ」の株価
金利が上昇すると、株価へも影響してきます。これまでハイテク株を中心に、成長株なら高いPERを無視して上昇する展開が続いていました。金融理論的に考えると、低金利は成長株の高PERを正当化するものとなります。
すなわち、バイデン大統領誕生により「低金利」という前提が崩れると、これまで青天井で上がり続けたハイテク株が勢いを失い、「適正」と考えられる水準まで下落する可能性が大いにあるのです。これが株式市場全体を引き下げる引き金ともなりかねません。
もっとも、GAFAM(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)などはまだ冷静さを保った価格に見えます。問題は、話題性や短期利益の追求により上がっている銘柄であり、テスラはその代表格と言えるでしょう。

TESLA INC<TSLA> 日足(SBI証券提供)
米長期金利とテスラの株価――これからこのあたりの動きを注意深く見守りたいと思います。
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『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』(2020年10月11日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。