【ビットコインのセキュリティが強固なワケ】
管理主体を持たないビットコインに対するもうひとつの疑問とは、「誰がコインを生成しているのか?」ということではないでしょうか。それに関しても、ビットコインは巧妙な仕組みを用意しています。
特定の管理者のいないビットコインでは、代わりにP2Pによってつながった自由参加者によってシステムが維持されています。しかし、これを完全に参加者の善意に頼っているようでは、システムが不安定になってしまいます。そこで、ビットコインでは参加者にインセンティブを用意しています。それは「システム維持に協力してくれた人に新しく生成したビットコインを支給する」というものです。
「ビットコインのシステム維持に協力する」とはどういうことかというと、それは「取引の正当性を承認する」作業のことを指しています。ビットコインの取引が行われた際には、必ずその取引が正当なものか、ウソではないかを確認する作業が入ります。この作業をマイニング(採掘)と呼びます。
ビットコインでは、もっとも早く承認作業を終えた人にコインが報酬として支払われるシステムになっています。現在では、作業を行うためには超高速コンピューターと大量の電力を必要とするため、個人でマイニングをするのは難しくなっています。現在、一般的に行われているのは「プールマイニング」と呼ばれる、チームプレーでの採掘です。
ところで、ビットコインの取引は、その都度行われるわけではなく、約10分に1回、溜まった未処理の取引を一括処理し、認証します。このデータの塊を「ブロック」と呼びます。取引の度に、ブロック(取引データの塊)が鎖のように連なってゆきます。これを「ブロックチェーン」といいます。
各ブロックは、内部に一つ前のブロックの電子署名を含むことによって、ブロック同士のつながりを強化しています。もし、途中でチェーンを切って取引を詐称しようとしても、中に含まれている電子署名が違っていたら偽造がバレてしまいます。バレないためには、電子署名も偽造しないといけませんが、その間にも、どんどん正しいブロックチェーンは伸びていくため、そのすべてを偽造するのは、事実上不可能とされています。
このように、ビットコインの仕組み上、詐称するよりは、同じ労力を使って正規の手段で運営に関わってゆく方が、結局は得策となるようなシステムになっているのです。この仕組みを、「プルーフ・オブ・ワーク(proof of work)」といいます。
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【2017年1月5日号 Vol.32 仮想通貨って一体何?(上)~あなたの身近で起こっている金融革命~目次】
〔1〕イントロ:
仮想通貨はやっぱり「怪しい?!」
〔2〕本文:
仮想通貨って一体何?(上)
~あなたの身近で起こっている金融革命~
1、なぜ、仮想通貨は誕生したのか?
◎仮想通貨が発達したきっかけは「ナカモト論文」
◎仮想通貨が必要とされた背景
2、ビットコインの特徴とは
◎ビットコインが普及すれば、銀行はいらなくなる
◎ビットコインは、国家の利権をも侵す
3、ビットコインの仕組み
◎莫大な設備費を投じても、システムダウンを防げない
◎発想を逆転させたビットコイン
4、「ビットコインは怪しい」は本当か?
◎ビットコインが「通貨になった」瞬間
◎マウントゴックスが与えた影響
◎ビットコインのセキュリティが強固なワケ
5、今、熱い注目を浴びている「ブロックチェーン技術」とは
◎コストを抑えるために考え出された2つの方法
◎ブロックチェーンでは、ビットコインの送受信はできない
◎実際にビットコインを購入・使用するには?
6、「仮想通貨が僕らの身近にある」未来
◎仮想通貨を通して「見える未来」
◎日本政府が仮想通貨を発行する時
7、もう、後戻りは「ありえない」
★本日のワンポイントアドバイス☆★
電子マネーとビットコインの違い4項目
〔3〕次回予告(予定):
仮想通貨って一体何?(下)
~仮想通貨詐欺にご用心!~
〔4〕セミナーのご紹介:
天才起業家のセールスノウハウを大公開します!
〔5〕今週のQ&Aコーナー:
お金を500万円増やすには、どうしたらいいの?
〔6〕今週の気になるトピックス:
1、国が180度方向転換!副業が「OK」の世の中へ
〔7〕編集後記:
【無料動画プレゼント】動画のテーマは「癌」!
※本記事は有料メルマガ『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』2017年1月5日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
『俣野成敏の『トップ1%の人だけが知っている「お金の真実」』実践編』(2017年1月5日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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