先行指標は良好で強めの結果を織り込みか
それでは、先行指標や事前予想値を確認していきましょう。

先行指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
ご覧のように、前回(6月)から比べて先行指標は良好な数字が並んでいます。少し停滞感の漂い始めた製造業において、雇用指数が小じっかりとしているのは心強いです。一般に、サービス業よりも賃金水準は高いとされていますからね。
ただ、平均時給は前月比+0.3%・前年比+2.7%と控えめな数字となっています。特に前年比でFRBの目標下限である+3.0%に近い数字、+2.9%という結果になれば市場へのインパクトがありそうですが、そうでない限りは、当たり前に当たり前の良好な結果が出たということで、さほどドル買い機運は高まらないでしょう。
ひたすらレンジ感の漂うドル円
アメリカの経済が強い、それは誰もが分かっていることですが、結局は上げきれず、ひたすらレンジ相場が続いているのが今のドル円相場です。
結局のところ、今年はドルよりも円の上げ下げが大きく影響していますから、ドル単体でドル高基調になったとしても、イマイチ伸びきれないんですね。当然のことながら、今夜もその傾向はあるでしょう。

ドル円チャート
ジワジワ下値を切り上げながら、右肩上がりの値動きは続いているものの、基本的にはほとんどレンジで、少しずつ上がって急落…のパターンを繰り返しています。
現状では、111.00円近辺の底堅さ、割り込んでも110.00円ラインといった大台の節目、ちょうどそこに位置する200日移動平均線(111.040円)に支えられているので、過度な下値不安が高まりにくくなっています。