上級国民と一般市民に「分断」される社会
この「反エリート」思想が政治の世界で見られたのが、米大統領選挙「ヒラリー・クリントン氏 vs ドナルド・トランプ氏」です。
トランプ陣営は、ヒラリー・クリントン氏をエスタブリッシュメント(支配者層)の代表と位置付け、それまで「虐げられた」階層と公言する中間白人層の支持を得たとされています。
これ以降、政治はポピュリズムに走り、欧州では移民排斥運動に発展し、ポピュリズム政党の台頭が目立つようになりました。
「分断」。
これが新しいキーワードになっています。
上級国民批判の背景は「世代間の分断」
ヒエラルギーによる分断、都会と地方の分断など、様々な場面で見られますが、今回の池袋の自動車事故に関しては、若者層が声を上げて「上級国民」を非難しているようで、その背景には「世代間の分断」があるという指摘もあります。
社会保障において、今の若者が高齢者を支えているにも拘らず、職や生活面等で報われない若者達の目から見て、裕福な、あるいは高齢者だからと優遇されている現状が許せないのではという分析です。
もちろん若者が抱いている感情が客観的に見て正しいと思えないところもありますが、この世代間の分断が発展していく先に見える世界の恐ろしさを、どうしても危惧してしまうのです。
こんなところにも「分断」のタネが潜んでいるのですね。
テレビ報道では高齢者の運転に関する話題が中心で、75歳以上の人の運転免許証自主返納率が4.7%であることが問題視されています。
このような「上級国民」への怒りや世代間の分断の恐れは、ネットだから取り上げられる話題であり、地上波では取り上げられないもので、池袋自動車事故とは直接関係ないですが、別の角度からテレビ報道のあり方を問いたいところではあります。
池袋の痛ましい自動車事故を、違った角度から見てきましたが、今後、反エスタブリッシュメント(支配者層)の動きや分断の流れは、大きく加速することが危惧されてなりません。
ひょっとしたら、それが「令和」の時代なのかもしれませんね…。
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『らぽーる・マガジン』(2019年4月22日号)より一部抜粋
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