成長戦略その1: Rokuデバイスを通じてアクティブユーザー獲得を加速
上でも書いたとおり、Rokuのユーザー獲得戦略はデバイスを安価に販売するというモデルになっています。
デバイスの販売台数がYoY+36%も増えており、これだけの規模でありながら過去9四半期の中で、最大の成長率となったという具合に成長スピードが加速しています。

出典:Roku公式サイト
以前はこの写真にあるように、据え置き型のデバイスを主に販売していた時期がありましたが、最近はスティック型のデバイスをメインに販売しています。

出典:同上
このようにデバイスが小型化することで値段が下げられるだけではなく、接続も簡単になるのでユーザー獲得には大きなプラスになっているのではないでしょうか。
成長戦略その2: 1st Partyユーザーデータを活用したレコメンド・広告
Rokuを語るうえで2つ目に大事なのが、ユーザーデータを活用したレコメンドや広告です。決算資料の中から大事なポイントを引用してみたいと思います。
今回の四半期に初めてレコメンデーションエンジンを導入したことが、Rokuチャンネルの成長と収益化に大きく貢献したと書かれています。
このように機械学習が導入されていくことでRokuの広告による収益化がより加速します。
アメリカのインターネット視聴率の測定や市場分析を手がけるコムスコアによると、Rokuに次ぐ二番手の動画ストリーミングサービスと比べて、広告挿入が可能な視聴時間がRokuは69%以上上回るとされています。
Rokuはユーザーのデモグラフィックデータを正確に把握しているので、広告主にとって正確なターゲティングが行いやすい広告プラットフォームになっていると書かれています。
Rokuのユーザー特定技術は、IPアドレスをベースにしたユーザー特定に比べて21%以上も正確だという調査結果もあります。
これまでは広告がマネタイズの中心でしたが、最近月額課金型のプレミアムサービスも開始しました。
※参考:Roku brings premium subscriptions to Roku Channel, taking on Amazon Prime Video(Mashable 2019/1/3)

出典:同前
ユーザーからすると、いちいち個別のサービスと契約する手間が省けます。Rokuのリモコンからワンクリックで有料サービスを閲覧することができ、請求もRokuがまとめて行なってくれます。