現在は10年続く上昇トレンドの入り口か
もうひとり、ファンド運用責任者の予測を同じく海外報道から翻訳して紹介します。投資グループ「Electrum」の総帥で投資運用者のThomas Kaplan氏の金価格予想です。
Electrumグループの総帥・投資運用者のThomas Kaplan氏の金価格予想は、次の通りだ。
「現在は今後10年間継続する上昇相場の入り口にある。経済の各種要因を考えると、10年以内に3000ドルから5000ドルを目指すだろう。
予想シナリオの最初は、蛇のように、次のジャンプをするために「とぐろ」を巻いている状態だ。次のシナリオは、もう1回、大きな下落を演出し、握力の弱い持ち手から振り落とす動きをするだろう。その後、最終的に3,000から5,000ドルを目指すだろう。
もちろん、そのような状況が来るまでは10年単位になると予想している。
また、2,000ドル、3,000ドルに至るまでには、数百ドルくらいの下落が頻繁に起きるだろう(現在でも50ドルくらいの下落は頻繁ではないが、たまに起きている)。」
また、上昇相場を予想しているのはKaplan氏だけではない。ヘッジファンド運用会社ブリッジウォーター・アソシエーツのレイ・ダリオ氏もゴールド(ただし、ペーパーゴールド)の保有比率を増やしていることが、米国証券取引委員会への提出文書で判った。
同じくダブルライン・キャピタルを率いるジェフリー・ガンドラック氏は「価格が300ドルの頃から保有している」と語っている。
グリーンライトキャピタルのデビッド・アインホーン氏は、「ゴールドは保有しているし、1度も売ったことがない。それを使わねばならないことなど起きて欲しくない」と語った。
グラフで読み解く金価格の今後
次のグラフをご覧ください。赤丸部分が現在の価格(1,950ドル近辺)です。

金価格の長期チャート(ただし、2020年9月現在を基本に据えて、物価上昇分を当てはめて過去の価格を逆計算したもの)現在はまだ過去の最高値を更新してはいません。

(まったく物価上昇分を勘案していない単純な)金価格の推移チャート
これらの予測が果たして当たるかどうか?それは判りません。これまでの値動きや各著名人の予測を見ると、5年単位・10年単位では上昇すると言えるのではないでしょうか。
この長い上昇期間には、これまでになかったような株価の大きな下落が待ち受けているということです。株価が大きく下がれば、必ず、その後で遅れて、貴金属価格の大幅な下落が伴うでしょう。損失を穴埋めするために、ヘッジ用の金(ゴールド)を売却しなければならないからです。
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