日本に残された唯一の道
94兆円のうち、実際に資金を支出する「真水」の部分はその何割かだが、それでも大量の資金はどこに消えたのか?税収の内訳をみれば、企業に消えたことが見て取れる。そういえば、7割もの法人が税金を払っていないことの資料は、以前にご紹介した。

税収の内訳(出典:財務省)
景気対策の効果だろう。2010年4-6月期にはリセッションから抜け出すことができた。とはいえ、先のGDPに見るように、景気拡大は緩やかで、税収も増えていない。
今回の経済対策は28兆円で十分なのだろうか?これらの資料を見る限り、その倍の56兆円でも足りないかもしれない。おまけに、「真水」の部分は6兆円だと言われている。
28兆円の景気対策でも日本経済のカンフル剤になるかどうかは疑わしいが、財政が更に悪化することは間違いがなさそうだ。つまり、これらも無駄遣いに終わる可能性が高い。
私は日本経済の規模がピークをつけた1997年度以降の対策は、ナンピン買いに等しいと見ている。歳出増という買い下がりによりリスクだけが増大しているが、経済の回復はまだ見えない。ナンピン買いの行き着く先の多くは、破綻だ。
問題は根っこを絶たねば駄目だ。私は消費税率を0-3%に戻す以外に、日本経済は立ち直れないかもしれないと見ている。
※本記事は『相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』(2016年8月1日号)の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。月初の購読は特にお得です!
『相場はあなたの夢をかなえる ―有料版―』(2016年7月19日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による
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