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【展望】NY株式市場の調整入りで日経平均も下押しは避けられず(4/16)=山の中

今回の下押しは一点底か二点底か~25日騰落レシオ

となると、日経平均の下押しは今週では止まらないかもしれません。今週後半からはゴールデンウィーク(GW)の大型連休が視野に入ってきます。下げ止まらず軟調な動きが続くと、連休前にポジションをいったん閉じる動きが予想されます。ファンダメンタルズを抜きにして売られる展開もあり得ます。

底入れタイミングを予想するために、いろいろな指標をチェックしてみましょう。まず日経平均25日騰落レシオは現在、69.07Pと70を割りました。80で底値圏の目安とされますので売られ過ぎ状態です。

直近2年でこの水準まで騰落レシオが下げたケースを見てみると、2015年8月25日~9月25日までの1カ月間と、2016年1月7日~2月15日までが、70割れの期間に該当します。

この時の動きでは、2015年8月25日~9月25日までの期間、日経平均もほぼ最も安い水準で推移しました。2016年1月7日~2月15日の期間では、1月20日にいったん底をつけますが、それはリバウンドにすぎず、本当の底入れは2月15日でした。

つまり、2回急落が入り、ようやく底入れしました。今回の騰落レシオ70割れは一点底になるか?それとも2016年1月型のように二点底になるか?そのどちらでしょうか。

ここから評価損が拡大する方向~信用評価損益率

次に信用評価損益率を見ましょう。4月7日の-9.49%が最新の数値です。

信用評価損率が7%未満の状態が今年2月10日~3月24日まで続きました。信用評価損がその水準まで小さいということは、相場の過熱を表していました。現在は、その信用評価損が少し悪化し始めたタイミングです。

信用取引の損の小ささと大きさで、相場の天井と底を想像してみます。前回の信用評価損率7%未満は、2015年7月15日~2015年7月31日です。この後、今回と同じように、評価損率は悪化し、同時に日経平均も大きく調整が始まりました。

日経平均は8月13日の高値2万595円から、9月29日の16390円まで、1カ月と17日で4200円下落しています。

今回直近の日経平均高値は3月10日の19604円。このときの信用評価損率が-5.19%です。2015年の大幅下落期間では、信用評価損率は9月4日の-16.7%まで下げましたので、最新データの-9.49%は、まだまだ評価損が拡大する方向と言えるでしょう。

東証1部空売り比率、新安値銘柄数はリバウンドを示唆するが…

東証1部空売り比率新安値銘柄数をチェックして分かるのは、いったんのリバウンドは近いのではないか、ということです。

直近2年以内では、空売り比率が40%超えの期間に入ると、まずリバウンドが入っていました。しかし今回は3月29日以降、12営業日連続で空売り比率が40%超えしているにもかかわらず、まだ1回もリバウンドが入っていません。ずるずると下げ続けている状態です。

もうひとつ、新安値銘柄数を見ても、過去2年間で、新安値銘柄数が500を超えたのは2015年9月、2016年1月、2016年7月と3回ありましたが、いずれもリバウンドが入っています。

しかし、これらはあくまでもリバウンドに過ぎず、その後、さらに大きな下落が入り、そこで底入れ反騰の動きとなっている点には注意が必要です。

Next: 続く株価下落。セリング・クライマックスはいつ?

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