先行指標はやや弱め
それでは、いつものように先行指標の結果や事前予想値を確認しておきましょう。

先行指標の結果(青は改善・赤は悪化、数値はいずれも速報値)
真っ赤です。つまり、前回よりほぼ全て悪化しています。前回が良すぎた反動もありますが、米中貿易摩擦を中心に多少なりとも影を落としているのは間違い無いのでしょう。
それでも、基調的な強さは維持されていますから、気にしすぎることはないでしょう。
ハリケーンの影響も気がかり
むしろ、前回(9月)はADP雇用報告が強めの結果だったにも関わらず、本番の雇用統計における非農業部門雇用者数はハリケーンの影響で予想を大きく下回るというプチサプライズとなりました。
今回は前月比での反動増が期待されますが、実は10月もアメリカには大型のハリケーンが襲来していましたので、雇用者数の伸びに関しては、あまり強気にならない方が良いかもしれません。
気になる平均時給は?
それから、肝心の平均時給については、ついにほぼ10年ぶりに前年同月比で3%の大台に乗せることが期待されています。
FRBも長年目標としてきた水準ですし、賃金インフレが発生すれば利上げという流れは、より強化されますから、金利動向を含めて株価の値動きに注目しておきたいところでしょう。
ご存知のように、株式市場全体が不安定な値動きとなっており、とりわけ最近は米長期金利の上昇を嫌気してダウが大きく下げるというパターンが続いています。
今日も平均時給の伸びが3%の大台乗せということで金利が上昇し、それを懸念材料として株価が下げるのであれば、円高の流れからドル円の上値は抑えられることになるでしょう。