メルカリの2019年度の決算が発表され、121億円の赤字がニュースになっています。今回の記事では、赤字の原因のひとつUS事業を詳しく見ていきたいと思います。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2019年9月3日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
日本事業は、取扱高がYoYで約35%増と大きく成長中
Q. メルカリの日本事業のユーザーあたりの取扱高は、US事業の何倍?
A. MAUあたりの取扱高は1.9倍(日本事業の方が、ユーザーあたり約2倍の取引がなされています。)
メルカリの2019年度の決算が発表されました。多くの報道では121億円という大きな営業赤字がニュースになっていますが、この記事ではもう少し掘り下げてみたいと思います。
メルカリは、本業では大きな黒字を叩きだしており、赤字になっている原因はUS事業とメルペイに投資をしているからに他なりません。今回の記事では、主にUS事業を取り上げて、日本事業との比較を通じて、どこまで事業が進捗しているのかというのを見ていきたいと思います。
連結で見ると、四半期あたり売上が143億円、YoY +48.7%、営業利益でみると△61億円となっています。

出典:同上
日本事業単体で見ると、売上が約20億円、YoY+34.4%、メルペイとの内部取引を除外した調整後の営業利益を見ると+20億円となっています。
売上 営業利益
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連結 143億円 △61億円
JP 120億円 20億円
つまりメルペイ+USで、これだけの売上と営業利益という計算になります。
売上 23億円
営業利益 △81億円
営業利益 △81億円
つまりメルペイとUS事業で、四半期あたり約100億円を使っていることになりますが、果たしてはたしてUS事業の現時点での進捗はどのようになっているのでしょうか。