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迫る韓国総選挙。文政権の「人気取り政策」空回りで与党劣勢、外交危機で国家滅亡か=勝又壽良

「南北融和で支持率上昇」という迷信に取り憑かれている

政権・与党は巻き返し策として、南北交流事業の再開に異常な熱意を見せている。南北が融和すれば、支持率が一挙に上昇するという迷信に取り憑かれているようだ。

北朝鮮は、昨年2月の米朝首脳会談決裂後、ミサイル発射実験を繰返している。韓国国民の北への警戒感が強まっていることは確実だ。韓国が、その北朝鮮と交流事業(例えば、観光共同開発)を再開できるだろうか。北朝鮮は、韓国の存在をはっきり無視しており、韓国の申入れをまともに受け止める雰囲気が見られないからだ。

北朝鮮が、極貧でありながら従来のように韓国へ「物乞い」せず、強気態度を取っている背景を考えるべきである。

それは、中国が全面支援する約束を与えているからだろう。現に2017年10月、中国共産党の内部資料でそれが明記されている。ただし、北朝鮮は最終的に核を放棄しなければ、北朝鮮の最高幹部とその家族へ「一方的な措置を取る」(暗殺を意味する)という強圧的な文書の存在が明らかになった。

こういう事実を見ると、北朝鮮が4月の総選挙までに態度を豹変させて、金正恩氏が韓国を訪問する。文政権が描くベスト・シナリオが、実現するのは難しいであろう。

そこで文政権・与党は、駐韓米国大使のハリー・ハリス氏の人身攻撃を始めた。ハリス大使が、米本国の訓令を受けて、韓国政府の計画する南北交流事業に慎重論を唱え、米国との「事前調整」の必要性を指摘したからだ。米国務省は、同様の趣旨を渡米した韓国高官に伝えている。韓国は、米国務省高官には沈黙し、ハリス氏をヤリ玉に上げている。

韓国は、ハリス氏の「ヒゲ」を問題にしている。これは、韓国の統監(1905年)になった伊藤博文が、ヒゲをはやしていたこととダブらせ、「現代の総督」と非難・揶揄しているもの。なんとも児戯にも等しい振る舞いだ。米国では、人種差別であるというメディア(CNN)まで現れている。

韓国は、人身攻撃をしてまで南北事業を行ない、総選挙のプラス材料に仕立てたいという切羽詰まった状況に追い込まれている。

これは、先にも指摘したように、「20年間政権維持構想」にしたがい韓国を「社会主義化」する計画が、足元から崩れる恐怖感に突き動かされている結果であろう。

Next: 3つの武器で「総選挙」も「大統領選」も連戦連勝?文政権の醒めない夢

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