楽天が手本にすべき「ZOZO」
楽天が参考にすべきなのは、ZOZO<3092>だと思います。
前社長の前澤氏の奇抜な行動ばかりが目立ちますが、ZOZOのサイトは非常に洗練されたものです。カテゴリーやブランドから容易に検索でき、ストレスはほとんどありません。
物流に関しても、早い段階で「ZOZOベース」と呼ばれる物流拠点を構築していました。ZOZOで注文すると、商品がZOZOから直接届いていることに気がつくでしょう。
サイトと物流をきちんと構築することにより、出店者はストレスなくECサイトを立ち上げることができます。これがあるからこそ、それなりに知名度のあるブランドも、「じゃあZOZOに任せてみようか」ということになったわけです。

出典:ZOZOタウン
そのZOZOを買収したのが、Zホールディングス(ヤフー)<4689>です。この買収は、単に規模を追うだけではなく、ECサイト構築のノウハウを獲得する目的もあったのかもしれません。
楽天とヤフー(ZOZO)、Amazon、Shopifyなど、オンラインショッピングモールの覇権争いはまだまだ続きそうです。この中で楽天が生き残れるかどうかは、最終的に顧客(消費者および出店者)に本当に役立っているかどうかに尽きるのです。
※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2020年1月29日)
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
無料メルマガ好評配信中
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
[無料 ほぼ 平日刊]
【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。