ロックダウン以降、コロナ以外での死者数が増えている?
4月21日に発表されたのは、2020年の第15週の英国の死亡に関する統計で、4月10日までの1週間の統計です。国家統計局は、この1週間について、以下のように記しています。
これはつまり、4月10日までの1週間は、その前の週よりさらに死亡数が増加したことを意味します。
前項のグラフを見てもわかる通り、「ロックダウン以降の英国の死者数は、新型コロナによる死も、それとは異なる要因の死も、どちらも加速度的に増え続けている」ことを示します。
15週目の状況に戻りますと、全死亡者1万8,516人のうち、
となっていて、つまり、
ことを示します。
さらに、新型コロナウイルスにより、自宅や介護施設で亡くなった人の数も、ロックダウンを契機に指数関数的に増えました。以下がそのグラフです。

出典:Guardian
注目したいのは、これらの統計は「 4月10日」までであり、現在は4月22日ですから、「それから10日以上経過している」ということです(編注:原稿執筆時点4月22日)。
先ほどのグラフでもわかりますが、封鎖と外出禁止の「期間が長引けば長引くほど、心的ストレスによる死亡率と精神的な疾患がさらに増えていく」のです。
新型コロナ以外の死亡数が加速度的に増加
イギリスの新聞であるタイムズ・オブ・ロンドンの「 4月3日までの死亡数」に関しての記事を掲載していたサイトがありまして、タイムズ・オブ・ロンドンには、以下のように記されていたようです。
これは、前項のグラフで示した前週の状況です。
イングランドとウェールズは、1週間で 1万6,387人という記録的な死亡数となり、この時期の平均よりも6,000人死亡数が多かった。このイギリス国家統計局の数値は、2005年に英国で記録が開始されて以来、最大の週別死者数だが、多くは新型コロナウイルスによって死亡したのではないことが示されており、これらの死亡者のうちの約半数だけが新型コロナウイルスに起因した死だった。
専門家たちは、新型コロナウイルス以外の死者数のあまりの増加にショックを受けており、ロックダウンが英国の人々の健康に意図しない結果をもたらしている可能性があることへの懸念を表明した。
この数値は4月3日までの週のものだ。病院で死亡した人たちの記録だけでなく、全国で認定された死亡が記録されている。イタリアでもそうだが、英国でも自宅でたくさんの人たちが亡くなっている。
出典:Experts shocked by the rise in NON-Covid-19 deaths – Ice Age Now – London Times
ここでは、
死亡者のうちの約半数だけが新型コロナウイルスに起因した死だった。
とありますが、その翌週は、「新型コロナウイルスによる死亡者は全体の30%程度」であり、新型コロナ以外の死亡数が加速度的に増えているのです。