アメリカ人の半数は貯蓄が4月末までになくなる?
個人も当然大変なことになっていくわけで、中でも、人々の貯蓄率の低い国では、ロックダウンの影響がすでに生じていまして、たとえば、最近のアメリカでの調査では、「アメリカ人の約半数は 4月の終わりまでに貯蓄がなくなる」と答えています。
その統計に関しての記事を翻訳しながらご紹介して、今回は締めさせていただきます。これは、アメリカのものですが、封鎖や自粛、店舗の閉鎖などをおこなったどの国もおおむね状況は同じだと思われます。
気まぐれでおこなった愚策が、人々を無駄に死に追いやり、仕事を消滅させ、国家が再び元に戻ることがないような惨状をたった2ヶ月間で作り上げた各国と地域の優れた指導者たちと保健衛生当局者たちに捧げます。
新しい調査によると、すべてのアメリカ人の約半数は、4月末までに貯蓄がなくなると訴えていることがわかった。
出典:CU Today
クレバー・リアル・エステート社(Clever Real Estate)が実施したアメリカ人 1,000人に対しての調査によると、新型コロナウイルスのパンデミックが発生した後の結果としての経済的閉鎖により、非常に多くの人々が今後の経済的問題に懸念を持っている。
クレバー社による以前の調査によると、新型コロナウイルスがアメリカを席巻する前に、アメリカ人はすでに 14兆ドル (1400兆円)の負債を抱えていた。
クレバー社は調査後、以下のように発表した。
「アメリカ人のこのような個人債務は、今後予想される 32%に達する失業率と、将来的に不確実性が強い不気味な雰囲気と相まって、アメリカ経済は大きな打撃を受ける可能性が高いことを意味する」
調査は、3月31日、カリフォルニア州全土に自宅待機令が発令されてから約 2週間後に、500人の住宅所有者と 500人の賃貸人を調査した。
■調査結果
・アメリカ人の約半数は、貯蓄が 4月末までになくなると答えた。・新型コロナウイルスにより約3分の1のアメリカ人が職を失って、27%が、職を失った人との経済的責任を共有していた。
・25%のアメリカ人は新型コロナウイルスにより追加の借金をしている。そのうちの 28%の追加の借金額は2,000ドル(20万円)以上だった。全体の 5%は、10,000ドル(100万円)以上を新たに借り入れた。
・アメリカ人の 75%は、新型コロナウイルスの影響は、2008年の大不況の経済効果よりも悪化すると考えている。
・アメリカ人の圧倒的多数(96%)は、社会的距離は必要な予防策だと述べた。しかし、40%近くのアメリカ人は封鎖と外出禁止は過剰な対策だと考えている。
■住宅所有者の洞察
・住宅を自分で所有しているアメリカ人の 30%は、新型コロナウイルスが発生する以前、緊急のための貯蓄を 1,000ドル(10万円)未満しか持っておらず、3〜 6か月間生活を貯蓄でまかなえるアメリカ人は、全体のわずか 9%だった。
・住宅所有者の 22%は、住宅ローンを 1か月間カバーするだけの貯蓄がない。
・住宅所有者の 27%が住宅ローンの債務不履行を心配している。
・住宅所有者の 16%は、契約を通じて住宅ローンの支払いを削減または一時停止しており、住宅所有者の 12%は、コロナウイルスの結果として住宅ローンの支払いが滞っている。
■賃貸住宅に住む人たちの洞察
・調査した賃借人のほぼ半分(46%)は、緊急用の貯蓄が 500ドル(5万円)未満であると述べた。
・賃貸人の 45%は、1か月分の家賃の支払いを賄うだけの貯蓄がない。
・賃貸人で住宅購入を希望していたうちの 80%以上が購入を遅らせるか、今より少ない支出を計画している。
・賃貸人の 40%近くが家賃の支払いの遅延のための立ち退きを心配しているが、家主との家賃の免除または家賃の軽減で合意した人たちは 11%だけだった。
出典:Survey I: Half of Americans Say Savings Will Run Out by End of April – cu today(2020年4月7日配信)
ここまでです。
アメリカ人の個人債務1400兆円の多くが「破裂」する可能性があるのですが、このことが世界全体で起きようとしています。その総額はわからないですが、すさまじいものになっているはずです。
Next: これを考えれば、100兆円だ、200兆円だ、といった国家の追加予算など――