基本はロング!想定レートは1ドル=112.00~115.00円
現在の相場状況はドル高というよりクロス円全体が円売りに傾いていて、ドル円もドル高というよりは円安に支えられている格好です。加えて、最初に書いたように物価インフレがなくても金融引き締めが実施されそうですから、積極的にドルは売りにくいでしょう。
これらのことから今回はよほど悪い数字が出ない限り、ドル円の下値は支えられる可能性が高そうです。したがって、トレード戦略としてはロング(買い)で平均時給が事前予想値の前月比+0.3%を下回ってもマイナス圏でないのであれば、押し目を狙っていきたいところです。
もちろん、非農業部門雇用者数を無視するわけではありませんが、こちらもマイナス圏に落ち込むといったよほどのネガティブサプライズがなければ大丈夫でしょう。労働状況の逼迫という究極の言い訳もありますから、概ね+10万人を超えていればほぼ合格点かと思います。

ドル/円 日足チャート
ドル円チャートに目を向けると、とりあえず日足ベースで見る限りサポートライン(太青線)が形成されており、112円後半がポイントとなります。ここを割り込むと、111円後半に位置している一目均衡表の雲がターゲットとなりますが、非農業部門雇用者数と平均時給が事前予想値を大幅に下回ることでもなければ、まず割り込むことはないと考えています。
上値に関しては、本校執筆時点で(7日11:30)1ドル=113.70円台と今週の高値を更新していますから、5月11日につけた114.362円は既にターゲットとなっており、とりわけ平均時給が予想並みか上回ってくるのであればもう一段の上昇が期待できそうです。
流石に円売りがかなり進んでいて一足飛びで115.00円を超えるのは厳しそうなこともあり、想定レートは1ドル=112.00~115.00円としていますが、トレードとしては繰り返しになりますがロングを中心に組み立てるのが無難でしょう。
ちなみに、今回のメインシナリオは、そこそこ好調な数字が出ることを想定していますが、このままの円売りの流れから114円を超えて雇用統計発表を迎える場合は、少し高すぎますので反落リスクを警戒した方は良さそうです。もっとも、数字が悪くない限り下がったら当然押し目ですし、113円半ば以下の程よいレベルで発表を迎えるのであれば問題ありません。
ここ最近は上値の重い状態が続いてきましたので、なかなか上昇トレンドについていくのは大変かもしれませんが、トレンド発生時に値ごろ感で反対方向の売買をすると大火傷もありますから、まずは順張りでついていって頂ければと思います。それでは、今日の雇用統計もお互い頑張りましょう!
本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2017年7月7日)
※太字はMONEY VOICE編集部による
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