米大統領選を前に、アメリカ以外でもトレンド転換の予兆が…
市場筋の見方は大まかに2つに分かれており、クリントンが勝てば株価は戻るという強気な見方と、どちらが勝利しても日本には経済的圧迫を強いてくるはずで株価は下押しが続くという弱気な見方です。どちらの可能性が高いかはわかりません。
NYダウのチャートでイメージするのは、今週もまだ下押しが続くのではないかということです。先週、8週間続いた直近のもみあいレンジを下限割れしました。下押し圧力が増大するところです。したがって今週続落したとしてもおかしくありません。
マスコミの予想通り、トランプ候補が勝てば経済政策の混乱が予想され大きく下落する可能性があります。ではクリントン候補が勝てばどうか。NYダウは買い戻されるかもしれません。
しかしどれだけそれが力強いものかは不透明と言ったほうがいいでしょう。メール問題で米国社会の世論は分かれており、クリントン候補の政権能力は未知数と言わざるを得ません。
ほかに気になる点は、米国以外の国でもリスク回避の動きが出ていることです。中でも新興工業国中、目覚ましい発展を遂げ、株価も長期上昇を続けたインドSENSEX指数が今年1月高値近くまで上昇したものの更新することができず現在、反落兆候な点です。長期的なWトップの可能性はないか。気を付けるべきでしょう。
先進国ではドイツDAX指数が先週レンジブレイクで反落しました。上昇トレンドの変化が気になります。
先週、世界の株式市場が米国大統領選を前にリスク回避に向かいました。それに伴い金や白金が買われています。貴金属市場は売られ続け割安感が高かったこともあるのでしょうが、安全資産へ傾斜する動きとも見れます。
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