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第一人者が明かす「フィリピン不動産投資」の成功法則と暴君ドゥテルテの真実~新興国投資(上)=俣野成敏

新興国で20倍の儲けが出た“究極の投資術”とは?

俣野:ダバオチームの皆さんは、日本人不動産業者として、まだ内戦が終わっていない頃からダバオにいち早く乗り込み、地元に足場を築いた、と伺っています。「この広い世界でなぜ、ダバオを選んだのか?」について、詳しくお話いただけますでしょうか?

DT:「自分がどのような投資を、どういう目的でやりたいか?」というのは、人によって違うでしょう。端で見ていて、日本の投資家の多くは、インカムゲイン(※)狙いで投資をしている方が大半なのだと思いますが、私はキャピタルゲイン(※)を狙っていました。それを目的に、東南アジアでこれから成長しそうな土地を探しました。アジアを選んだのは、地理的に近いというのもありますが、知り合いの投資家が、みんなアジアに投資していたからです。
(※インカムゲインは利子収入、配当、家賃収入など。キャピタルゲインは売却時に出る差益。)

DT:私の中で強烈に印象に残っていたのが、2007年にある友人が行なったスリランカへの投資でした。当時のスリランカは内戦中で、とても地価が低い時でした。戦争をしていて治安も悪く、行くだけでも大変でしたが、友人は約1億円を支払い、ビーチの土地を買ったのです。

ところが2009年に内戦が終わると、世界のファイブスター級のホテルが、観光リゾート用に、どんどん土地を買い始めました。おかげで地価が急激に上がって、友人の土地も20億円くらいになりました。約20倍の儲けです。

それを聞いて、私も2009年にスリランカに行きました。しかし既に地価は上がってしまった後でした。確かに、まだちらほらと、買えば上がりそうな土地はありましたが、キャピタル狙いとしては時遅しでした。私は「あまり伸び代がないな」と思いました。

俣野:非常に興味深いお話ですね。「伸び代がない」というのは、どのようにして判断できるものでしょうか?

DT:たとえば、1億円のものが20億円になった後に、今度はその20億円が400億円になる可能性というのは、限りなく低いのではないでしょうか。これが「伸び代がない」状態です。ですから、投資としてはこの、1億円から20億円になる前に投資をすることが、キャピタルゲインを得る最大のコツです。

20億円になってから投資をして、25億円や30億円になったとしても、出資は多いのに、儲けは少なくなります。

おそらく新興国投資を行なっている人は、皆この「出資は多くて儲けは少ない」パターンだと思います。キャピタルを得るには、人より先に案件を探し出すことが必要ですが、ほとんどの場合、「早く見つけた」と思っているのは自分だけです。

俣野他人が群がっている時点で「遅い」と思わないとダメですよね。

DT:はい。結局、スリランカの投資は諦め、どこにしようかと考えた時に、ダバオが目に留まりました。ちょうど2012年のダバオも、スリランカのように、ミンダナオ島で内戦が行われていました。そこでいろいろ調べていくと、「これは将来的に上がるかも」と思われる要素がありました。

俣野:戦争をしているところが、必ずしも地価が上がるとは限らないですよね? 何が決め手になったのでしょうか?

DT:はい。もちろん、どこでも上がるワケではありません。けれど、ダバオはフィリピン第3の都市です。日本で言う大阪レベルの土地が、その当時はものすごく金額が低かったのです。そこにまず、違和感を感じました。しかも、ミンダナオ島では内戦が繰り広げられていたのに、ダバオ市自体は世界主要都市220都市の中で3番目に安全な都市に選ばれていました。

俣野ドゥテルテ氏が治安を維持していたからですね。

Next: 「土地が上がる」筋書きはあらかじめ用意されている?

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