安倍総理に釘を刺す「反アベノミクス研究会」の面々
さて、自民党が大勝したことで、11月1日に召集される特別国会で安倍自民党総裁が総理に指名され第4次安倍政権が誕生することが確実となった。
また、総選挙で閣僚全員が当選したことで、8月に組閣されて以降国会に本格お目見えしていない「仕事人内閣」は全員留任される方向だと報じられている。
自民党が大勝しアベノミクスが継続されるという見方から株式市場は史上初の15連騰を記録するなど、金融市場は歓迎ムードに沸いている。しかし、忘れてならないのは、8月に組閣された「仕事人内閣」は、自民党内で「安倍一強体制」が崩れた結果作られたものだということである。

日経平均株価 日足(SBI証券提供)
それ故「仕事人内閣」には、自民党内で反アベノミクス研究会を立ち上げた野田総務相やそのメンバーである河野外務相など、安倍総理と距離を置く議員が閣僚として名を連ねている。
その野田総務相は今回の選挙の勝因として「絶対評価ではなく、相対評価。今回もいろんな政党に(野党が)分かれてしまった結果、自然と自民党の議席が守られたというところもある」と発言し、安倍総理が信認を受けたという見方が広がらぬようさっそく釘をさしている。
こうした発言は、国会内で「自民党一強体制」を維持することと、自民党内で「安倍一強体制」を維持することは別物だという宣言と取ることもできるものだ。