特徴その1: ブロックチェーンを基盤とする
特徴の一つ目は、ブロックチェーンを基盤とするという点です。
今回、事前の予測では、Facebookが自社で保有する金融サービスをリリースするのではないか、という噂もありましたが、そうではなく、Facebookとは独立したLibra Associationが、Libraブロックチェーンを運用する形になります。
それだけではなく、Libraブロックチェーンを実装するソフトウェアもオープンソースにするというように、Facebookとは完全に切り離されて運用されるのが特徴的です。
事前の予想報道を見ている限りにおいては、Facebookが独自通貨を開発するのであれば、ブロックチェーンに必ずしも依存する必要はないのかなと、個人的には思っていました。
しかしこのように運営組織面だけではなく、ソースコードまでオープンにするのであれば、ブロックチェーンという仕組みを利用するのはとても合理的だと思えるようになりました。

出典:Libra公式サイト
Libraのブロックチェーンに要求される要件は、以下の3つです。
・堅固なセキュリティ。資金や財務情報の安全を確保するため。
・柔軟性。Libraエコシステムのガバナンスを可能にすると共に、金融サービスのさらなるイノベーションを可能にするため。
冒頭で述べられた社会問題を解決するために、この3つの要件が必要だと、勘の良い方であればすぐご理解頂けたのではないかと思います。
スケーラビリティとスループットに関しては、現在の暗号通貨で必ずしも優れていると言えない部分もあるかと思いますので、Libraに期待したいと思います。
セキュリティに関しては、皆さんご存知かと思いますが、暗号通貨関連で非常に大きなセキュリティインシデントが何度も起きていますので、こちらも期待したいところです。
最後の柔軟性という点に関しては、今回の仕組みは非常にオープンで、かつ透明性が高いので、こちらも期待したいところです。