ソレイマニ司令官の殺害の意味と今後の動き
さて、このように見ると、「イラン革命防衛隊」、「コッズ軍」のソレイマニ司令官の殺害は国防総省の反対を押し切って、事情を知らない気まぐれなトランプが勝手に下した決定という、日本や欧米の主要メディアの報道とは、かなり異なっている可能性が高い。
12月初旬に出たアラスティア・クルックやペペ・エスコバルなどの記事が事実だとすれば、イランとの戦争はすでに計画されていたと見た方が妥当だ。
すると、ソレイマニ司令官の殺害は、戦争に向かう最初のスイッチだった可能性が高い。
ただ、おそらく今回のスイッチは全面戦争を意図したものではないだろう。もし全面戦争が目標なら、トランプ政権はイランの報復に対して、大規模に報復して、一気に戦争へと突入していたはずだ。
そうではなく、今回のソレイマニ司令官の殺害は、イランとの緊張を最大限に高めるねらいがあったと思われる。司令官の殺害で、イランとアメリカ、そしてイスラエルとの関係は、最高度に緊張する。いつ、なにが起こってもおかしくない状態になるだろう。
そのような状況で、「アメリカーイスラエル安全保障条約」が締結されたとしよう。高度な緊張状態にあるので、イランによるイスラエルやアメリカの基地に対する攻撃はいつ起こってもおかしくない。
国際社会はイランの攻撃があっても、不自然だとは思わないだろう。反撃を自然の成り行きとして見ることだろう。もし安全保障条約があった場合、イスラエルとアメリカはこの条約に基づき、共同でイラン攻撃に踏み切ることが自然にできるようになる。もちろん、攻撃はイスラエルによる自作自演であってもかまわない。イランの責任だと主張し、報復するだろう。
もちろんこれは仮説である。このような仮説から見るならば、「アメリカーイスラエル安全保障条約」の締結がこれから行われるかどうかが焦点になる。
それが実現するなら、今度は本格的なイラン攻撃も視野に入ってくる。これは注目しなければならない。
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