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イエレン退任の花道?利上げ断行のFRB、その先に見える「1937年の亡霊」=今市太郎

新債券の帝王ガンドラックは株価下落を予想

ここからの状況は、市場の専門家の見方もかなり分かれています。

新債券の帝王と呼ばれるダブルラインキャピタルのジェフリー・ガンドラックは、ここから米国債利回りが上昇することをきっかけにして、米株が大きく下落するシナリオを描いているようです。彼の見立てが間違っていなければ、金利の上昇局面はかなり市場が危なくなることを示唆していると言えそうです。

しかし、足元ではまったくその兆候も見られず、ある意味で不気味なほど楽観的な相場が継続中です。

先行指標は軒並み悪化中

昨晩に発表された米国5月の中古住宅販売件数が予想を超えたことで、いったんはドル円も上昇しています。しかし、FOMCの前に発表されたCPIが大きく悪化したのに加え、企業や個人の景況感も軒並み悪化するなど、先行指標が明らかに下落している点は非常に気になるところです。

悲観的に考えればいくらでもネガティブな要素が登場する状況ですから、為替の売買が難しいのも当たり前といったところです。

とにかく我々にとって今もっとも信用できるのは「債券金利」だけになりつつありますので、この動きにしっかりついていく以外は、ほとんど道しるべがないのが実情です。

ただ、ドル円が111円を再度割り込み始めると、ちょっと景色が変わる可能性はあります。逆張りで下値追いをするなら、一旦待って、底値を確かめる必要もありそうです。

想像以上に難しい相場になってきてしまいました。
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※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2017年6月22日号の抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会にバックナンバー含め初月分無料のお試し購読をどうぞ。

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今市太郎の戦略的FX投資』(2017年6月22日号)より抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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