fbpx

大和ハウスまでも不適切設計2000棟…「手抜き」が蔓延する建築業界の闇を払拭できるか?=栫井駿介

買うべきタイミングは、悲観が市場を覆い尽くす時

私は大和ハウスを優良銘柄の一つとして捉えています。しかし、優良銘柄だからと言って、いつ買っても儲けられるというものではありません。

特に、同社のような大型株だと、多くの投資家から見て「適正」とされる株価が付きます。今の大和ハウスの株価は、事件発覚によるリスクを適正に反映していると考えます。

しかし、株価はまれに適正価格から乖離することがあります。例えば、相場が急激に冷え込んだり、一時的な業績悪化に見舞われたときです。

これらのケースに共通していることは、市場が過度に悲観的になっているということです。

人々が悲観的になると、株は必要以上に売られます。その瞬間こそが、会社が持つ「価値」と「価格」に乖離が生じる時なのです。

賢明な投資家は、そのような時に買い付け、あとは株価が回復するのを待つだけなのです。優良企業を買っていれば、必ず株価は戻ってきますし、その後も価値を増加させ続けるのです。

大和ハウスに関して言えば、まだ過度に悲観的になっているとは言えないでしょう。PERの基準となる利益は「追い風参考」、不祥事の影響は見通せず、目の前の環境は決して明るくありません。

長期投資家が買うべき瞬間はそう多くありません。だからこそ、普段から優良銘柄に目をつけておき、数少ないチャンスで動くことが必要なのです。

よく分析し、下がったら買って、あとはひたすら待つ。これができれば、あなたも熟練の長期投資家になることができるでしょう。

image by:TK Kurikawa / Shutterstock.com

つばめ投資顧問では、株式投資による資産増加にとことん付き合うプロジェクト「スノーボール計画」を実施しています。ゆっくり幸せなお金持ちになる!「スノーボール計画」にあなたも参加しませんか?

※上記は企業業績等一般的な情報提供を目的とするものであり、金融商品への投資や金融サービスの購入を勧誘するものではありません。上記に基づく行動により発生したいかなる損失についても、当社は一切の責任を負いかねます。内容には正確性を期しておりますが、それを保証するものではありませんので、取扱いには十分留意してください。

有料メルマガ『今週のバリュー株投資』好評配信中。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

【関連】道端の1セントを拾うビル・ゲイツと、拾わない貧困層。それこそが格差の起源だ=鈴木傾城

【関連】持ち続けるだけでお金持ち。生涯を共にする「売る必要のない優良銘柄」と出会う方法

【関連】スズキ自動車がリコール、800億円の特別損失でも株価が翌日反発した2つの理由=栫井駿介

1 2 3

本記事は『マネーボイス』のための書き下ろしです(2019年4月21日)
※太字はMONEY VOICE編集部による

無料メルマガ好評配信中

バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問

[無料 ほぼ 平日刊]
【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

いま読まれてます

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

MONEY VOICEの最新情報をお届けします。

この記事が気に入ったらXでMONEY VOICEをフォロー